セサミンについての基礎知識

セサミンとセサミノール

セサミンとセサミノールはともにゴマリグナンの成分です。セサミノールはゴマリグナン以外からも生成され、強い抗酸化力は同じでも吸収される器官や作用の仕方などに違いがあります。今回は、セサミンとセサミノールの違いについてご説明します。

ゴマリグナン以外にも含まれるセサミノール

セサミンはゴマリグナンの約50~60%を構成する成分です。それに対してセサミノールはゴマリグナンにはごくわずかしか含まれていません。しかし、ゴマ自体にはセサミノールに糖の分子が結合したセサミノール配糖体が含まれています。体内に取り込まれたセサミノール配糖体は、腸内細菌により代謝されて糖と分離され、セサミノールに変換されます。そのため、総合的なセサミノールの量は少なくはありません。

吸収される器官の違い

セサミンは、胃腸では消化吸収されず、肝門脈で吸収されます。肝門脈は胃腸や膵臓、脾臓などからの静脈流が肝臓に流れ込む部分のことで、解毒作用や糖貯蔵作用など肝臓の機能をつかさどる重要な血管です。そのため、セサミンは肝臓で代謝作用を受けて抗酸化力を発揮します。
セサミノールは、腸内細菌の働きによってセサミノール配糖体から変換されたセサミノールとともに小腸から吸収されます。そして、血流に乗って全身の細胞に運ばれます。

抗酸化力の作用の仕方の違い

セサミンは肝臓で代謝されることで抗酸化力を発揮して、肝臓に働きかけます。アルコールの分解酵素を活性化して肝臓の負担を軽減します。肝臓での脂肪の代謝を促進し、過酸化脂質の生成を抑制して肝機能を高めます。その結果、新陳代謝の促進、コレステロールの発生抑制、血圧上昇抑制、免疫力強化などの働きがあり、生活習慣病やがんの予防に効果があります。
セサミノールは、それ自体に抗酸化力があるため、血液から細胞まで直接作用します。脂質の酸化を防止して、血中コレステロール抑制、細胞の酸化抑制などに働き、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防や進行の抑制に効果があります。セサミノール自体の抗酸化力の強さは、ゴマ油が他の油に比べて酸化しにくいことにも現れています。

セサミンとセサミノールの作用に違いがあるからこそ、相乗効果があります。多く摂っても排泄されますので、食べ過ぎるということはありません。カロリーに気を付けながら、毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考URL
セサミンとセサミノール
https://www.riskinstitute.org/sesaminor.html

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