世の中の研究

蒸気機関を発明したのはワットではない!

今では蒸気機関はほとんど見られなくなってしまったが、19世紀ごろは動力といえばこれだった。
蒸気機関の発明者といえばかなりの人が「ワット」と答えるはず。ところが実はジェームズ・ワットは蒸気機関を発明したわけではない。
もともと発明したのはトマス・ニューコメンなる人物。彼の発明した蒸気機関は石炭の坑道で水を汲み出すのに使われていた。だがあいにく排水用ポンプとしては馬力が弱すぎたのだ。 そんなとき、彼の蒸気機関を修理していたワットはこれを改良、現在の元となる機関を作り上げたというわけ。
実用に耐えられなかったニューコメンの蒸気機関は忘れ去られ、蒸気機関の発明者はワットだと誤って覚えられるようになったのだ。
ワットにすっかりおかぶをとられてしまったニューコメン。 悔しがっているに違いない。せめて名前ぐらいは覚えといてあげたいものだ。
電球を発明したのはエジソンではない!

電球の発明者といえばだれもが発明王・エジソンの名を挙げるだろう。 彼の3大発明は蓄音機、映写機、それに電球の発明である。だがこのうち電球は厳密に言えば彼が創造したわけではない。
彼が作ったのはいわゆる白熱電球だが、電球の歴史は非常に古く、1802年に白熱現象が発見され、1850年代にはドイツのハインリッヒ・ゴーベルによって竹の炭をフィラメントに使った炭素電球が作られている。
エジソンが日本の竹をフィラメントに使った話は有名だが、竹を使ったのは彼が最初ではなかったのだ。
とはいえ彼は電球内部の空気を抜き出して真空にすることで飛躍的に発光時間を延ばした。 電球は彼の発明ではないが、その史上に残る功績はやはり大きい。
ちなみに現在の電球は真空ではなくアルゴンやハロゲンが封入されるようになっている。
電話の発明悲喜劇

携帯電話全盛のご時世だが、電話機を発明したのはご存知グラハム・ベル。 ベルは電話で特許をとって富と名声を残したわけだが、この歴史の裏には面白いエピソードが隠されている。
実は、ベルと同じ日に電話の特許を申請した人物がいたのだ。 彼の名はエリシャ・グレー。
しかし、ベルの方がわずかに申請が早かった。その差たったの2時間である。わずか2時間のせいでグレーは大儲けしそこなったのである。
もちろんグレーは裁判で争うことになるのだが、何年経とうと2時間の差が縮まることはない。 ベルがグレーの発明を盗んだとか参考にしたという事実もなく、歴史のいたずらとしか言いようがないのである。
もしこの日ベルが風邪でもひいて申請が遅れていたら、歴史に名が残るのはグレーのほうだったに違いない。
皆さんも特許を申請するときはお早めに…
レオナルド・ダ・ヴインチをダ・ヴィンチというのは乱暴!

人類史上「天才」は数多く登場してきたが、その中でもレオナルド・ダ・ヴィンチは天才中の天才といっていいかもしれない。
芸術家、発明家として傑出していた彼、そんな彼を呼ぶときに「ダ・ヴィンチ」という略し方はあまりふさわしくない。 というのは「ダ・ヴィンチ」というのは「ヴィンチ村の」という意味の付属語だからだ。 「清水の次郎長」とか「森の石松」などその人の出身地を文頭につけて呼ぶことがあるが、これもそれと同じ事なのだ。
「ダ・ヴィンチ」だけでは「ヴィンチの」だけで終わってしまい実際は意味がわからない語になってしまう。
そんなわけで、略すときは「レオナルド」あるいは親しみをこめて「レオ」これが通の呼び方である。
次世代移動手段、エアロトレイン

次世代の公共交通手段としてはリニアモーターカーが期待されている。時速500qを実現し、東京―大阪間を1時間で結ぶというこれまでの常識を覆す乗り物だ。
だが、リニアと同じく浮上走行の方式をとりながら全く違う方面からアプローチしているダークホースが存在する。「エアロトレイン」がそれだ。 エアロトレインは東北大学流体科学研究所で研究・実験されている未来型輸送機で、新幹線に短い翼をつけたような非常に魅力的なフォルムをしている。
翼があるからもちろん浮上するのだが、これには「地面効果」というものを利用する。
飛行機などの翼が地上近くを通過する際に地面と翼の間の空気が圧縮され、通常よりも高い揚力が発生する。これが地面効果である。 平らな石を水面に投げて遊ぶ、水切りを思い出してもらいたい。実際の原理は違うかもしれないが、石が水面からはねて空中にあるとき、あの状態をイメージしていただければ分かりやすいと思う。 身近な所ではパソコンのハードディスクの磁気ヘッドも地面効果を利用して記録面からわずかに浮き上がって動作している。
エアロトレインの利点は安全で建設コストが安く、環境に非常にやさしいことだ。リニアモーターカーは超伝導を利用するため、ものすごい電気を食うし、磁気の生体への影響も懸念されている。 エアロトレインの電力は太陽光や風力でまかなわれ、充分にエネルギーが得られる時に水の電気分解で水素を作って貯めておく。こうすることで自然エネルギーを無駄なく利用でき、環境への配慮も万全というわけだ。
まだ実験段階だが、リニアにとってかわる次世代移動手段として大いに期待したい。
参考:燃料なしで疾走するエアロトレイン
銃刀法ってどんなもの?


滅多にお世話にならないが名前だけはけっこう知られている法律に銃刀法がある。
学校でカッターや小刀なんかを持っている友達にふざけて「銃刀法違反だ!」などと言ったことがある方もおられるだろう。(私だけか?)
銃刀法は知ってのとおり銃や刀剣類の所持を制限する法律で、「銃砲刀剣類所持等取締法」が正式名称。シャレでいうときにもこの長い名前を並べ立ててやるとカッコいい。
さて、銃はあまり縁がないので置いておくとして、気になるのはやはりナイフなどの刀剣類だ。 アウトドアショップなんかに行けば殺傷能力バツグンのサバイバルナイフが輝いている。あんなのをもってうろうろしてたら罪になるのだろうか?
銃刀法における刀剣には槍やなた、あいくちが含まれるが、これらの長さは2条の2項で「刃渡り15cm以上」と決められている。
あいくちには長さの規定はないが、ほとんどのものは刃渡り15cm以上だろう。 またこの他に「刃が自動的に45度以上開く飛び出しナイフ
」もあるが最近は見かけない。
これらは「特別な事情」がない限り所持を禁止されているものだ。「特別な事情」で最初に挙げられているのが「法令に基づき職務のため所持する場合」仕事で持つのならいいというわけだから、料理人が長い包丁を持っていてもいいし
、きこりや猟師がなたをもつのもいい、ということになる。
だが、これとは別に第22条に「刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物の携帯の禁止」というものがある。 正当な理由の場合を除き刃渡り6cm以上の刃物を携帯してはいけないというものだが、2条は所持に対しこちらは携帯になっていることに注目。
逆に言えば、6cm以下の刃物を持っていたとしても銃刀法で検挙されることは考えにくい。 また、続きには長さ8cm以下のはさみ又は折りたたみナイフ等はこの限りではない、とある。
しかし、この法律だけをみて小型の刃物の携帯は処罰されないと考えるのは早計かもしれない。 軽犯罪法には、「他人の生命を害し、又は身体に重大な危害を加えるのに使用されるような」刃物を隠して携帯していた者に関する罰則がある。(第一条第二項)6cm以下の刃物であっても、この条文を理由に検挙される可能性があり、またそうした例も事実ある。
アウトドアショップ等で売っている七得ナイフなんかは色々便利なのでよく持ち歩く人もいるだろうが、繁華街や人が多いところでは携帯を控えたほうが懸命かもしれない。
未成年者が結婚するとお酒が飲めるのか?

未成年者が飲酒してはいけないことはだれでも知っている。だが、その根拠はなんだろうか?そう、未成年者飲酒禁止法である。
では成年とは何歳のことだろうか。これはもちろん20歳だ。民法第3条に「満二十年ヲ以テ成年トス」と明記されている。
ところが、これには例外が存在するのだ。民法第753条がそれ。
曰く、「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす」つまり、男性の場合十八歳で、女性の場合一六歳で成年になりうるのである!
ということは高三で結婚すれば未成年者飲酒禁止法は適用されず堂々と酒が飲める事に…!
ならないのである、これが。実は、未成年者飲酒禁止法第1条には「満二十年ニ至ラサルモノハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ズ」と記されているのだ。
だったら「未成年」なんかではなく「二十歳未満飲酒禁止法」にでもすればよさそうなもであるが…
では、未成年者が合法的にお酒を飲む方法はないのだろうか。実はないわけではない。
次にそれを取りあげよう。
未成年者がお酒を飲んでもいい裏技

未成年者が合法的にお酒を飲む方法、それは、民法第92条「任意規定と異なる慣習」を利用することだ。これは長いので要約すると次のようなもの。
「公の秩序に関係しない規定に異なる慣習があった場合、その慣習にしたがう事ができる」
この法文が適用できる状況、それはズバリお正月だ。お正月には「お神酒」などといって子供でも酒を飲む風習がある。これは民法92条によって保護されている慣習というわけ。
つまり、お正月には未成年者でもお酒を飲んでもいい場合があるのだ。
ただし、親が酒を勧めるのはどうかと思う。未成年者飲酒禁止法第1条第2項には親が未成年者の飲酒を知ったときはこれを制止すべし、とある。
それにしても高校生のうちにお酒を飲む方法はないかと思案していたら、あったあった。
20歳になるまで留年すればいいのだ。これなら高校生でバッチリ煙草も吸えるしお酒も飲める!?