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科学の研究

科学の研究

炭は燃えカスに見えるのになぜ燃える?
「夏には怪談」は科学的根拠があった!
「水には色がない」は間違い!
ゆで卵の「硫黄っぽい匂い」の正体
「光」の正体は?
麻酔の考案者の皮肉な最後
大怪我の直後は痛くないのはなぜ?
「水は0℃で凍る」は間違い?
メートルのあれこれ
ダイヤモンドの意外な用途
避雷針は雷を避けるの?引き寄せるの?
火打石で火をつける方法
マイナス50度でも凍らない池がある!
エジプトが砂漠化してしまった理由
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科学の研究

 

炭は燃えカスに見えるのになぜ燃える?

      

 バーベキューやキャンプ、 登山といったアウトドアレジャーを楽しむ人は火の起こし方も手馴れているだろう。 気の合う仲間と囲む焚き火はなんとも気分の良いものだ。

 アウトドア好きな方にそれぞれ一家言あるのが、焚き火の起こし方。人によって細かい手順が異なり、まきの組み方も違う。 こだわりや薀蓄を交わしながら火をおこすのもアウトドアの醍醐味だ。

ところで、焚き火が終わって炭と灰を片付けているときに次のような疑問を持ったコトはないだろうか。

「この燃え残りの炭はまた使えるのか?」「市販の木炭と、この燃え残りの炭はどう違うのだろう?」「木炭は燃えカスに見えるのに何で燃えるんだろう?」

 帰りの車の中でこんなことに心を奪われていては会話も弾まない。では上記のような木炭のナゾはどういうことなのだろうか。

 

  市販の木炭と、まきを燃やした後の炭を比べてみると、違いがあることに気づく。それは硬さ、すなわち密度の差である。木炭は硬く引き締まっており、 ぶつけ合わせるとカンカンと澄んだ音がする。対して使用済みのほうは、簡単にぼろぼろと崩れてしまい、とてももろい。

こうした性質の違いは、含まれる炭素の量に由来する。炭素は燃料の主成分となる物質。石油や石炭も炭素を多量に含んでいる。 炭素は酸素と結びついて燃焼し、二酸化炭素となり放出される。燃え残りの炭は炭素が消費されて空洞化した残りカスなのだ。 なので、この炭は燃料としてはもうほとんど使いものにならない。

 対して燃料用の木炭はどうか。 見かけに反し、これは木を燃やして作るものではない。「蒸し焼き」にするのである。

具体的には、樫やナラ、マツなどの木を酸素を遮断した状態で、外部から熱だけを加えることによって、木に含まれる水分や微量なガスを除いていく。 後に残るのは、ほとんど純粋な炭素、というわけだ。

 木炭の製造原理は基本的には同じだが、その手間のかけ方や素材の吟味などで品質は大きく変わってくる。手間と時間をかけた方法では完成までに1週間以上かかる。「ブランド物」の木炭の値が張るのも無理はないのだ。

 

 自然へのローインパクトということで、キャンプ場など以外での焚き火は否定的な風潮が根強い。 しかし、私の伯父が茸を栽培している群馬の超山奥には、「焚き火は十分に注意を払って行ってください」という看板がある。この姿勢には大変粋なものを感じる。

 大人数で派手にやるキャンプファイアも良いが、ごく少人数で行う「パーソナルファイア」も趣がある。 小さな焚き火をうまく使うコツは、少ないまきを効率的に燃焼させることだ。大量のまきを投入せず、なるべく早く熾き火(炎が出ず、炭が真っ赤になっている状態)の状態に持っていく。そうすれば以外に手軽に焚き火料理が楽しめるのだ。

 今度バーベキューを行う際には、鉄板や焼き網を使わないワイルドな料理に挑戦してみることをお勧めしたい。

 

 

 

 

「夏には怪談」は科学的根拠があった!

      

  蚊取り線香が大量にホームセンターに並び、テレビではビールのCMがしつこいほどに流れる季節になると、各局はこぞってあるテーマの番組を作る。

そう、怪談モノだ。

やれ心霊スポットだの各国のミステリーだの都市伝説だのと、毎年飽きもせずにコワーイお話が紹介されるのである。

 といっても、これは別に最近始まった現象ではない。日本は恐らく江戸時代以前から、夏には怪談話に花を咲かせて涼をとる、という文化を発達させてきた。

 コワイ話を聞いたときのあの背筋がゾクゾクとくるのがたまらないというわけだが、はたと考えてみるとこれには科学的根拠があるのだろうか。

つまり、怖い話を聞いたり見たりすると本当に涼しくなるのだろうか?

 

 ここに、興味深いデータがある。

アメリカの大学が行なった実験で、20人の健康なボランティアに楽しいコメディ映画と怖いホラー映画の両方を見せて、その後の血流の変化を循環器系の指標を用いて測定するというもの。

それによると、楽しい映画で笑ったあとは血流量が22%も増え、怖い映画の後はなんと35%も減る、という結果が得られた。

 実はこれは「笑い」が健康に良いということを証明するために行われた調査なのだが、対比のためにホラー映画のデータも取っている。ホラー映画を見ると35%も血流量が減るという。これは涼しさと関係があるだろうか。

 

 人間は暑さを感じると、体内の熱を放出するために血管を拡張して、血液の循環を活発にする。もちろんこれは理にかなったメカニズムだ。しかし、日本のように蒸し暑い気候だと、放出された熱は体の周りにとどまってしまい、余計に暑さを感じてしまう。そこで、怖い話を聞くとどうなるか。血流量が減って、体の表面の温度が下がり、汗の量も減る。こうしたわけで、涼しさを感じることができるのだ。

 つまり、夏に怪談話をすると涼しくなる、というのは科学的な根拠があることだといえる。

 

 とはいえ、裏を返せば血液の流れをわざと悪くする、ということでもある。これは健康には控えめに言っても良いものではない。また精神衛生上でも悪い影響を及ぼしかねないし、面白半分に見た番組や本が後々トラウマを残すことだってある。

 個人的には、ウチワを使いながらスイカなど食べ、お笑い番組でも見て大いに血行を良くして頂きたいと思うものである。

 

 

「水には色がない」は間違い!

    

 透明なものの代名詞、キングオブクリアといえばやはり水だろう。辞書で「水」の項をひくと、「無色、無臭、透明の液体」という意味のことが書いてあるはずだ。 純粋な水が透明であり、なんら色がついていないというのは自明のことである。

 だが、この際はっきりいってしまえば、水には色がある。ごく薄い「青」なのだ。そう言えるわけをこれから説明しよう。

 

 まず、「色がない」とはどういうことだろう。 私達の身の回りにある色がついている物は、太陽や電灯からの光を反射したり吸収したりする性質がある。その物質から発せられたどんな周波数の光が目に届くか、ということで色が決まる。 例えば、植物の葉緑素は、赤成分の光を吸収し、緑と黄色の周波数の光を反射する。このため我々の眼には緑色に見えるわけだ。

 逆に、光の吸収や反射あるいは屈折を完全に抑えてしまえば、その物質は見えない。 色がない透明な物質は、そうした光の干渉が極めて小さいという性質を持っている、といえるだろう。

 

 さて、水には色素、つまり特別な波長の光を反射させる物質は含まれていない。水は水素原子が二つに酸素原子一つが結合した構造をしており、一見すると色の介在する余地はない。

 だが、実は水には赤色の光をわずかに吸収する性質がある。

水の分子はマイクロ波から赤外線にかけての不可視領域の光をよく吸収する特性を持つ。電子レンジで水分を含んだ食品を温めることができるのは、このマイクロ波を吸収する性質を利用したものだ。

 水分子は可視領域の光はほとんど吸収しないのだが、赤外線に極めて近い赤色、700nm(ナノメートル)付近の光をわずかながら吸収する。

これにより、人間の目には赤色が弱められた光、すなわち相対的に青が強調された光として認識されることになる。

 もちろん、コップ一杯ほどの水では青色をしているとは思えないだろう。しかし水深が2メートルもある場所ならば、水の色をはっきりと認識できる。

 海が青い理由も色々言われるが、要するに「水が青いから」なのである。太陽光のうち赤い光が水に吸収され、青い光だけが通過して海中を進み、人間の目に届くというわけだ。

 

 これで海水浴に行っても、海の青い理由などもう気にすることなく、思いっ切り遊ぶことができるだろう。

 −そんなこと元から気にしちゃいないなどと、悲しいことを言わないでもらいたいものである。

 

参考:愛媛総合科学博物館-青い色のはなし ひとくちメモ「水の色」

キリヤ化学-海が青く見えるのはなぜですか?

 

 

ゆで卵の「硫黄っぽい匂い」の正体

 

 硫黄が含まれる温泉の匂いとゆで卵の匂いはよく似ている、と多くの人が気付いている。

 といっても、ゆで卵の一種である「温泉卵」は温泉の名を冠しているのに温泉っぽい匂いはしない。時間をかけて固めにゆでた時にあの独特の匂いがするのだ。

実を言うと、硫黄を含む温泉の匂いとゆで卵の匂いが似ている、というか同じなのは当然なのだ。なにしろ、匂いの原因が同じ、すなわち硫化水素によるものだからである。

 

 よく誤解されていることだが、硫黄は無味無臭の物質であり、匂いはない。だが、水素と結びついて「硫化水素」になったとき、あの独特の腐卵臭を発するようになるのだ。

  硫黄は加熱されると化学反応を起こしやすくなる性質がある。このため温かい温泉地帯では、最も一般的な硫化物(硫黄と他の元素が結びついた物質)である硫化水素が頻繁に発生するようになる。このために硫黄の匂いは卵の腐った匂い、と錯覚されるようになったわけだ。

 

  ところで、硫黄は火山の噴出口などに広く存在する物質だ。温泉は火山地帯に多いため、温泉で匂いがするのは理解できる。でも、卵に硫黄が含まれているというのは首を傾げてしまうのではないだろうか?

 

 卵の主成分はもちろんタンパク質だ。そしてタンパク質は特殊な分子結合であるアミノ酸で構成されている。卵の白身に含まれるアミノ酸には、重要な栄養素である「メチオニン」というものがあるが、これが硫黄原子を含んだ物質なのだ。

卵が持つ硫黄を含んだアミノ酸には他にもシスチンというものがある。つまり、卵にはもともと硫黄が含まれているのである。もちろんその量はごくわずかで、0.2%ほどしか含まれていない。卵の95%は水分とタンパク質、それに脂肪分で占められている。

 

  硫黄は加熱すると反応しやすいということは前述した。よく熱した固ゆで卵は匂いがするのに、温泉卵は匂わない理由もお分かりだろう。温泉卵は低温でゆでるため、硫化水素が発生するほどの熱が加えられなかったのだ。 ちなみに、固ゆで卵は白身と黄身の境界が黒ずんでくることがあるが、これは卵に含まれた硫黄と鉄が反応して硫化鉄になったためである。

 

  ゆで卵は、硫化水素の匂いを堪能しつつ、温泉気分に浸ることのできる、実に贅沢な料理だったのである。

 

 

「光」の正体は?

 

 かの大詩人、ゲーテの最後の言葉は「もっと光を!」だったという話がある。 まあ、単に部屋が暗かったのだという説や、そもそも何も言わずに逝ったのだという説もあるが、これはなかなかの名言である。

光がなければものを見ることも出来ないし、そもそも私たちは誰一人として生きていけない。

 しかし、それほど重要な「光」なのに、実体を正しく把握するのは極めて難しい。 科学者でも完全に光の性質を理解してるとはいえないのである。 そう、光といいながら、正体は闇に包まれているといっても言い過ぎではないのだ。

 だが、それでも科学者たちの「もっと光を!」というたゆみない努力により、光の性質は少しずつ明かされてきた。 そしてそれは、私たちの常識からすればとんでもない特性を持つ、ということが分かってきた。

 

 ではそもそも、「光」とはなんだろうか。

光は、電磁放射の一形態のうち、人間の目に感知できるもの、と定義される。

電磁放射とは、例えば電波、また電子レンジに使われるマイクロ波、レントゲンのX線、更に赤外線や紫外線も含まれる。そして、このうち目に見えるものを光と呼んでいるわけである。

 現在の解釈では、光は波と粒子の両方の性質を持つ、という見方が一般的だ。 あるときは波として、あるときは粒子としての振る舞いを見せると考えられている。

また、光には質量がないとされている。確かに存在し、エネルギーを持つのに質量がない。これも興味深い特性である。

 

 そして光の性質として絶対的な法則がいくつか存在する。

その一つが「光速度不変の原理」である。これは、光は真空中では、いついかなるときでも一定の速度で進む、ということ。その速度とは、秒速29万9792.458メートル。つまり秒速約30万キロメートルである。

時速50キロで走る車から、30キロのスピードで前方にボールを投げたとしよう。するとボールの速度は50+30で80キロになる。 ところが、光はこの計算が成り立たない。時速1万キロのロケットから光を発射しても、1万+光の速さとはならず、光は依然として秒速30万キロで進むのである。もちろん、これは進行方向と逆向きに光を発射しても同じことだ。

 ちなみに、この「光速度は常に一定」という原理こそが、相対性理論のマスターキーとなってくるのである。

 

 もう一つの光の基本原理。それは、「いかなるものも光の速度を超えられない※」ということ。

ロケットをどんなに加速したとしても、絶対に光の速さは超えられない。加速すればするほど、重くなってしまうからである。この辺のことは相対性理論が大いに関係してくる問題である。

 

 上に挙げたものは光の持つ性質のごく一部に過ぎない。 この世界は難しいけれど面白く、奥が深い。

光の正体が完全解明される日が一日も早く来ることを期待したい。

 

※光の速度を超える性質を持つものは理論上は予言されている。だがそれは光の速度以下になることが出来ないという、理解に苦しむ特性である。

 

 

麻酔の考案者の皮肉な最後

 現在、手術や治療において欠かすことの出来ない技術のひとつが麻酔術である。麻酔がなかった時代は、簡単な手術でも患者に多大な負担とストレスを与えるものだった。

 

 麻酔の歴史は、俗に笑気ガスと呼ばれる亜酸化窒素の発見まで遡る。

イギリスの科学者ハンフリー・デービーが1800年頃この物質を発見したが、麻酔として使われるのは40年ほど経ってからのことである。

 19世紀当時、エーテルや笑気ガスを吸って楽しむ、なにやら危ない「笑気ガスパーティ」が流行していた。これに出席していたアメリカ人歯科医のホレス・ウェルズは、笑気ガスを吸っていた男性が足を怪我しても痛がる様子がないのに気付いた。そこでこのガスを歯の治療に応用したのである。

 この治療が評判になって彼のところには患者が殺到するようになる。麻酔時代の幕開けである。

 それからウェルズは様々な麻酔の研究をするようになるが、あるときクロロホルム中毒にかかってしまう。クロロホルムといえば推理モノでおなじみの、即効性の高い麻酔だが、毒性があり発がん性もある。そのため現在では特別な用途をのぞき医療では使われていない。

 そしてウェルズはクロロホルム中毒が原因で自殺してしまうのだが、その方法が麻酔をかけた上血管を切るという、なんとも皮肉なものだった。

 麻酔の考案者は麻酔によって成功し、麻酔によって堕落し、麻酔によって命を絶つことになったのである。

 

 麻酔は痛みを和らげてくれるとはいえ、感覚をなくしてしまうのだから不自然な存在には違いない。使用には十分の注意をもって臨んでいただきたい。

 

 

大怪我の直後は痛くないのはなぜ?

 誰だって怪我をすれば痛い。指にとげが刺さっても痛いのだから、大怪我すれば油汗を流すような痛みに襲われることも少なくない。

 だがまれに、

怪我の直後が思ったよりも痛くない、という経験をしたことはないだろうか。 それも多くは、急いでいるときに転んだとか、スポーツをしているときに事故がおきた、といった興奮状態にあるときだ。 画鋲を踏んだり寝ぼけてベッドから落ちたりといった状況では痛みの軽減は感じられない。この違いはどこから来るのだろうか?

 

 痛みを軽減する物質といえば、モルヒネが有名だ。モルヒネは麻薬であるアヘンにも多く含まれており、中毒性があるが、麻酔や鎮痛剤として医薬には欠かせない。

そして実は、このモルヒネと同じような働きをする神経伝達物質が脳内にはあるのだ。

それが「エンドルフィン」である。エンドルフィンは分子構造の一部がモルヒネと共通しており、鎮痛作用、また快楽作用がある。 この物質はα、β、γの三種類が知られているが、このうちβエンドルフィンはモルヒネの6倍もの鎮痛効果があるという。つまり、天然の麻薬なのである。

 そして、エンドルフィンが分泌される状況はといえば、マラソンのように筋肉を激しく動かす運動のときや怪我をして興奮状態にあるときなのだ。 だから、運動中に怪我をしてもそれほど痛みは感じないのである。 その代わり、エンドルフィンが切れた試合後には多大な苦痛を味わうことになるのだが。

 マラソン選手は一定の境地に達すると苦しさを通り越して一種の恍惚感を味わうようになるという。ランナーズ・ハイと呼ばれる現象だが、これはエンドルフィンが作用している効果の一例だ。

 またエンドルフィンは出産のときにも分泌され、痛みを和らげている。普段意識することはあまりないが、様々なところでお世話になっている物質なのである。

 

 映画や漫画ではボロボロの登場人物が大立ち回りを演じる場面がよくあり、なんでこんなに傷だらけなのに動けるのだといぶかしく思う事も多いが、これもエンドルフィンが分泌されている結果だと思えば納得だ。映画を見るときは、「ここでエンドルフィンが出てるんだな」と分析しながら見ると楽しみが広がるかもしれない。

 

 

「水は0℃で凍る」は間違い?

 水が0℃の時凍る、というのは小学校で習う常識だ。なにしろ、水が凍り始める温度を「0℃」と定義したのだから、これは揺るぎない事実、 のはずである。

 ところが、実は水が−10℃で凍らない場合もある、といったらどうだろうか。「なにか薬品でも入ってるんじゃないの?」と思うかも知れないが、そんなことは全くない。 完全に純粋な水を液体のまま、−25℃くらいまで冷やすことは実験室でなくても簡単にできるのである。

 

 種明かしをすると、このとき水は「過冷却」と呼ばれる状態になっているのだ。 「過冷却」とは、液体が凝固点以下、気体は沸点以下に冷却されても元の状態を保ち続ける現象のこと。水に限らず多くの液体が過冷却現象を起こすことが知られている。気象に関していえば、雲の中の水分が氷点下以下の温度になっても、氷の結晶とならずに水の状態のまま存在していることがある。極端な例では、雲の中の水分が−40℃程度までも過冷却されることがあるのだ。

 

 では過冷却状態になった水はずっと凍らないのかというと、そうではない。ゆすったり、氷の結晶を加えたり、またさらに冷やしたりとなんらかの刺激が与えられると凝固してしまう。過冷却の微妙な均衡が崩れてしまうためだ。 ということは、これを利用すれば何の変哲もないただの水を一瞬にして凍らせてしまうマジックができるのではないか?その通りである。ミネラルウォーターやコンタクトレンズ洗浄用の精製水を密閉した容器に入れ、充分な低温の冷凍庫でゆっくり、静かに冷やすと過冷却水ができるのだ。これをコップに注ぐと注がれてる途中やコップの中で瞬間的に凍ってしまう。まさに科学のマジックショーが楽しめるのである。 

 

 うまく作るのは結構難しいかも知れないが、挑戦する価値はあるだろう。また、スコッチやウオッカを飲むときにでも、グラスに注いだ瞬間凍るこの魔法の水を使ってみてはいかがだろうか。

 

 

メートルのあれこれ

 1mの1000倍は1kmである。では、1mの10倍また100倍、つまり10mや100mのことをなんというだろうか?

 これは、それぞれ1dam(デカメートル)、1hm(ヘクトメートル)と表す。漢字では「籵」「粨」と書く。右側の数字が倍数を表しているのだ。当然、キロメートルは「粁」になる。

 さて、我々の生活に深く根ざしているこの「メートル法」だが、ふと考えると、1mの基準は一体なんだろうか?まさかJISマークの入った1m定規が基準というわけではあるまい。あれは基準の「レプリカ」、複製である。

 

 メートルの起源をたどると、1790年代、フランスに行き着く。1792〜1799年間にわたり、フランスの学者たちは北極からパリを通り赤道までの子午線の距離を測定した。そして、これの一千万分の一を「1メートル」と決めたのである。 ところが、この時地球を完全な球体として計算したため、実際の距離とは誤差が生じていることが後年分かった。

 そこで、白金合金製の「メートル原器」が基準となって1mが規定された。 メートル原器は白金90%、イリジウム10%で構成され、断面がX型になっているため曲げに強く、温度変化での伸縮もほとんどない。日本には「NO.22」の原器が産業技術総合研究所に今も保管されている。

 しかし、技術が進んでくるとより精密な定義が必要とされ、クリプトン86同位体から発生する光の波長で定義しなおされた。 ところがこれでも不十分ということになり、現在では「光が真空中を2億9979万2458分の1秒間にすすむ距離」ということになっている。

 この定義が採択されたのは1983年だが、この時まで光の速度もやや曖昧な部分があった。しかし、この定義によって光の速度も相互的に確定されることになった。

 

 これからは是非、「この布を、光が真空中を2億9979万2458分の1秒間にすすむ距離ください」など、正確な言い方を心がけたい。もちろん、10mのことを「1デカメートル」というのもお忘れなく。 50m走は5デカメートル走、100m走は1ヘクトメートル走である。

 

 

ダイヤモンドの意外な用途

 地球上で最も確い鉱石といえば、ご存知ダイヤモンドである。

モース硬度で10という硬さをほこり、美しさ、産出量、性質どれをとってもまさに宝石の王といえる。

 

 ダイヤモンドの価値はカットに大きく左右される。代表的なのは58面にカットするブリリアン・カットと呼ばれるものだが、カットするには当然ダイヤモンドを研磨剤とした刃を使うのである。また、ダイヤモンドは硬いとはいえ方向によってはハンマーで叩くだけで割ることができる。

 

 普通は結婚指輪やネックレス、あるいはガラス切りなどでしか目にしないダイヤモンドだが、結構意外なところで使われている。例えば、半導体素子の放熱材だ。身近な半導体素子といえば皆さんのパソコンに必ず入っているCPUだろう。これは大量の熱を発生するため、ファンを回すなどして冷却が欠かせない。このように半導体素子は熱との戦いがつきものだが、意外にもそれを解決するのにダイヤモンドが使われることがあるのだ。

これは、ダイヤモンドの「電流は通さないが熱伝導率は非常に良い」という希有な特性のため。このためダイヤモンドを触ると本物ならばひんやりとしている。イミテーション(模造品)と見分けるのにも重宝するので覚えておくと良い。

 ダイヤモンドの放熱板は当然人工の物が使われる。ダイヤモンドの薄膜の上に半導体集積回路を作り、熱を効率よく逃がすのである。

 

 また、ダイヤモンド自体を半導体として使おうという研究も進んでおり、実現すればシリコン半導体の5倍の高温動作と30倍もの高電圧化が可能とされる。

 次世代半導体、また半導体放熱板として期待が高いダイヤモンド。パソコンには必ずダイヤモンドが入ってるなんていう時代がそう遠くないのかもしれない。

 

 

避雷針は雷を避けるの?引き寄せるの?

 避雷針は当然雷を避けるハズ―そうでなければ困る。 

だが、マンガや映画などで雷が避雷針に落ちているシーンを見たことはないだろうか。あの有名な映画「バック・トゥ・ザ・フューチャ」にも避雷針に雷が落ちる印象的な場面がある。

それに、高いものに雷が落ちやすいというのは常識ではないか。 屋上などにある、ここめがけて落ちてくださいといわんばかりの避雷針は意味があるのだろうか。 実際の所避雷針は雷を避けてくれるのか?それとも引き寄せるのか?

 

 答えは、「避けもするし、引き寄せもする」というものだ。もっと正確にいうなら「雷を避けるが落ちた時も安全に電流を逃がす」となるだろう。そう、避雷針は実際に雷が落ちるのを防ぐのだ。でも高くにあって先が尖っているのにどうしてそんなことができるのか?

 

 そもそも、雷がどうして起こるのか考えてみよう。 まず、雲を構成している水分子などがこすれあう際に摩擦が発生し※、+−の電気が発生する。(なぜ摩擦で電気が発生するかはまたの機会に触れることにしよう。) このように電気を帯びた雲を雷雲または積乱雲というが、高い所の雲は+、低い所は−電気を帯びている。そしてこの二つの雲、また+と−の電位差が大きい所で巨大な電流が流れる。これが雲の中で発生する雷でいわゆる稲光である。

 さて、この雲が地上と干渉するとどうなるか。−の電気を帯びた雲に地上の+電気が引き寄せられて地上、とりわけ突起物の+電圧が高くなってゆく。つまり雲との電位差が大きくなる。そして両者の電圧が限界を超えると、「絶縁破壊」という現象を起こし大規模な放電が起こる。空気は電気を通さない不導体だが、電圧をどんどん高くしていくとこの現象が起きて瞬間的に電気が流れるのだ。これがつまり雷である。

 ではいよいよ避雷針の謎に迫ろう。避雷針は必ず先が尖っているが、実はあの先端に秘密があるのだ。

 

 このヘタな図は、先端面積が小さい場合と広い場合を比較したもの。

 広い場合、空気中と物体との間で電位差、つまり電圧の差が大きくなる。これは放電しやすい。水をためるバケツだと思えばいい。大きいほどどんどんたまっていって、限界がくるとあふれ出る。 

 対して先端が狭い場合。これはいわば水をためずに流しっぱなしにしているようなもの。穴のあいたバケツというわけだ。先端面積が狭いため、+の電気がたまる暇なくすぐに−電気と中和してしまうのである。 もし避雷針の先端が球状になっていたら電気が蓄えられやすく、電位差が大きくなるので落雷の危険性は非常に高い。尖っていなければ避雷針の役を果たさないのだ。

 また、もし電圧が大きくなって耐え切れなくなって落雷しても(穴のあいたバケツでも水を入れる量が多ければいつか溢れるのと同じ)地上に安全に電流を逃がすようになっている。

 ちなみに避雷針は先端から下45度の角度内は雷が落ちない安全域だといわれている。

 

 さて、ここまで避雷針の仕組みを解説してきたがお分かりになっただろうか。 勇気のある方は雷の鳴る日に尖った金属棒を持ち出して野原に立ってみて頂きたい。理論的には、雷を避けられるハズだから!?・・・(何があっても責任もちませんのであしからず)

※なぜ雲の中で電気が起こるのかはよくわかっていない。これは一つの説である。

 

 

火打石で火をつける方法

 時代劇などを見ているとしばしば火打石で行灯に火をつける場面が登場する。  黒っぽい石を打ち合わせて火花を散らさせるわけだが、あの火打石とは果たしてどういった石なのだろうか。

道端に転がっている石をぶつけ合わせてみてもそんなことにはならない。 たまに、白っぽい火花が出ることもあるがあれは白熱化した石の粉だ。火打石から生まれるものとはタイプがちがう。 

 

 実は、火打石は石英なのだ。石英の純粋なものは水晶なので、石英は水晶に近いものと考えてよい。むろん石英同士を打ち合わせて火が出るわけではなく、打ち合わせるのは鉄。鉄と硬い石英をぶつけあわせることによって摩擦熱で鉄が燃焼し火花となるのだ。

 

 百円ライターのフリント部分もこれと同じ仕組みである。つまり百円ライターに使われているのはなんのことはない火打石だったわけで、意外とレトロなアイテムなのかもしれない。

 

 

マイナス50度でも凍らない池がある!

 一般的な状況下では、水は0℃で凍る。 0℃で凍らなかったら湖でワカサギ釣りができないかもしれないし、冷凍庫で氷を作るのも容易じゃない。かき氷の値段が何倍にも跳ね上がるのはほぼ確実である。 

 ところが、マイナス50度でも凍らない湖があるといったらどうだろうか。 

 

  それは南極ヴィクトリアランドドライバレーにあるドンファン湖。 一帯の平均気温はマイナス40度という気温にもかかわらず、凍結していないのである。

 調査によると塩化カルシウム六水塩が大量に含まれている事が分かった。 この鉱物が南極大陸内で発見されたのは初めてで、南極石と命名された。

 

 あるとき越冬隊員が訪れたときマイナス54度という低温だったにもかかわらず凍結していなかったそうで、世界でも例を見ない珍しい不凍湖なのだ。

世界には我々の常識を超えた、珍しい土地があるものだ。

※写真はドンファン湖ではない。ただの湖。

 

 

エジプトが砂漠化してしまった理由

 ちょっと考えれば分かることだが、荒涼とした砂漠のイメージのエジプトがはじめから砂漠だったはずはない。誰も好き好んで砂漠なんかに住みたいとは思わないからだ。

事実、この地はかつて世界で最も豊かな農業地帯だった。 巨大なピラミッドを作る力があることからもそれがうかがえるが、皮肉なことにこのピラミッド建設がエジプト砂漠化の原因といわれている。

 

 ピラミッドを作るには膨大な材木が必要だ。一見石ばかりでどこに木が使われているのかと思うかもしれない。確かにピラミッドそのものには木はそれほど使われていないが、道具として使ったのである。 たとえば、石を運ぶときのころやそり、斜面を築くときの土台、石を切り出すときの楔(くさび)などなど。 このように木の伐採が急激に行なわれたため森林もはげ山になり、地下水を貯める事ができなくなって砂漠化してしまったというわけだ。

 

 ところで、あの巨大な石を切り出す方法としていくつか説がある。 まず、岩の上で木を燃やして熱し、水をかけて急激に冷やしてひびを入れて切り出すいうもの。 冷凍庫で作った氷をお湯にかけるとひびが入るが、あれと同じことだ。

もうひとつも温度差を利用したものだが、こちらは昼と夜で激しく気温が違うことを利用する。夕方に岩に水をかけておくと、夜には凍って岩が割れる。そこに木の楔を打ち込んで、ふたたび水をかける。すると木が膨らんでぱっかりと岩が割れる、というわけだ。

  ほんとにできるかどうか、物好きな方は冬にでも試していただきたい。

 

 
     
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